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ここは朔が支配人を務める劇場《閑古鳥の啼く朝に》のサロンです。上映案内から、日々のつれづれ事まで。          のんびりまったり更新中。renewal:07/05/02
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伝統文化の甲子園
2012.12.16 (Sun)
 実は……9割方完成していた記事が事故により消えてしまいました……。
 心折れまくりなので、もう感想はダイジェストでお送りします……。
  

 プログラムは2部構成でして、第1部が「第29回京都府高等学校総合文化祭優秀校発表会」、第2部が「第1回全国高校生伝統文化フェスティバル」でした。
 実は朔さん、類稀なるストーカーの才能を発揮して、まさか本当に見つけられるとは思っていなかったかつての教え子の楽屋訪問をしたりしていたので、第1部の最初の方は見てなかったりします
 なので感想は簡潔に京都府立西乙訓高等学校吹奏楽部の演奏についてだけ。
「魔女の宅急便コレクション」「ジャパニーズ・グラフィティーⅣ」を演奏してくれたのですが。
 えーとうーと、まぁ、コンクールで勝てる上手さではないのですよ。
 人数も少ないし、ソロでミスって客席から応援の手拍子が起こるような危なっかしい演奏ではあったのですが。
 でも譬えるなら映画「スウィングガール」や「ウォーターボーイズ」のような、青春の若さと情熱と勢いと、何より楽しさがそこにはありました。
 それに胸が熱くなってしまい、しょっぱなから泣いてる自分に自分でびっくりです。笑
 女の子たちが頭にりぼん乗せてデッキブラシ持って踊ってるの、可愛かったな~
 台車の側面に段ボール製の自転車を貼り付けて、トンボさんを真似ながら舞台を横切る男子(むろんもう一人の男子が台車を押している)には、笑ってしまいました。笑
 でも、大真面目にバカをやれるのって、学生時代の特権ですよね
 朔は合唱部でしたが、定期演奏会でモー娘。のLOVEマシーン(年齢がバレる。笑)を踊ったりしたのを思い出しました。笑
 たぶん、そういう昔の自分と重ね合わせて、胸がいっぱいになったんだろーなー。
  
 第2部の「第1回全国高校生伝統文化フェスティバル」は、昨年京都で開かれた国民文化祭を受け、今年制定された文化の日の意図を汲みつつ、高校の部活動の中でも特に「伝統文化」に焦点を当てて京都が新しく創設したものらしいです。
 かくいう朔も高校時代に「全国高等学校総合文化祭」in山形に招かれて合唱しに行ったことがありますが、たぶんそれの伝統文化版って感じでしょうか。
 第一回ということで箔をつけるため(?)かどうか知りませんが、京都府内からの参加校の他は、総文祭の常連校を引っ張ってきたという感じで、正直言って、府内の高校とはレベルが全然違いました
 府内の高校生にとっては、生で「全国レベル」に触れる良い機会になったのではないでしょうか。

 では簡潔に、公演順に感想と朔的ベスト3の発表を。
・京都光華高等学校(筝曲)
 最初だったので、上手だなーと思ったのですよ。
 一糸乱れぬ演奏で。
 指揮者ありの合唱部だった身としては、指揮者いないのにあんなに呼吸が合うってどうして??と思ってしまいます。
 でもなんか後から他の高校の演奏を聴いてから振り返ると、一本調子というか(素人が偉そうにすみません)、自負と自信を持って演奏してるのは伝わってくるんですけどちょっと冷たく機械的に聞こえるというか、「ひょっとして仲悪いのかな?」と感じてしまうのでした
 緊張してただけ??

・富山県高等学校文化連盟吟詠剣詩舞専門部(吟詠剣詩舞) 朔的3位
 基本、袴姿の女の子が吟じて男の子が剣舞だったのですが、中に1人だけ、女の子で男子と同じ袴姿で剣舞している子がいたのですよ
 その子がものすごくカッコカワイイのです
 型とかも男子以上にキチッキチッとはまってて、動きにキレがあるし、くるりと回転するたびに黒髪ポニーテールがなびくのも良い感じ
 凛々しい姿に見惚れてしまいました

・日本福祉大学付属高等学校(和太鼓) 朔的2位
 ものすごい迫力とともに、魅せ方も上手で、立派にエンターテイメントしてました
 これまで何度も海外公演も行っているらしく、納得の演奏です

・静岡県立三島北高等学校(筝曲)
 一糸乱れぬ演奏はもちろん、強弱って単純に人の心を揺さぶるんだなーと思いました。
 繊細な部分も力強い部分もしっかり弾き分けられていて、聴いていて楽しかったです

・福島県高等学校文化連盟吟詠剣詩舞専門部(吟詠剣詩舞)
「書道吟」なる新たなジャンルと出会いました。
 読んで字の如く吟じている横で書道をするのですが、その書道を披露した女の子が!
 背が高く、黒髪ロングをポニーテールにしてる女の子で、黒っぽいきものと袴に緋色の長いタスキが映えること映えること
 目の保養でした

・富山県立南砺平高等学校(民謡)  朔的1位
 これは、もうね……。
 総文祭での入賞回数が全国1位らしいですが、それも納得ですよ。
 いやはや、途中から高校生に見えなかったですもん
 いやプロだよね?!って感じです。
 圧倒されました。
 全校生徒数が少ない上に寮生活の子も多い学校らしく、「全校生徒の約半数が他の部との兼部で郷土芸能部に所属しています」とのこと。
 民謡は男の1人と女の子2人が中心になって歌ってたんですけど、ひとりで歌ってても声の伸びがすごい。
 貫禄すらありますもん。
 お三味線や二胡?(胡弓?)などの楽器の演奏もしっかり安定してるし、全部で4曲披露した踊りも、衣装も力が入ってて、まさに「これぞ民俗伝統芸能」って感じでした。
 というか富山県は吟詠剣詩舞といい民謡といい、すごく力入ってますね
 きっと地域のお祭りとかも、こういう高校生たちが盛り上げてるんだろーなーとか勝手に想像して、まだまだ日本の将来は明るいなと思ってしまいました
 すばらしい

・京都府立園部高等学校(吟詠剣詩舞)
 各高校の代表者は、公演後に司会者から「大切にしている日本の心は何ですか?」みたいな質問をされるのですが。
 みんな「思いやりの心です」(東日本大震災と絡めて、こう答える子が圧倒的に多かった)とか「礼儀の心です」といった模範解答を述べる中、笑いを取りにいったのはここだけですよ。笑
 たしか「武士道精神です」って答えたのかな。
 今世の中には草食系男子が増えてるからだって。
 うん、朔はそういうユーモア、大切だと思います

・関西創価高等学校(筝曲)
 すみません、中座してました……。

・京都橘高等学校(和太鼓)
 謎なのは、何故一番大きな太鼓をタテに置いたかということですな。
 日本福祉大学付属はヨコに置いてたから、太鼓を両側から叩いてるのが良く見えたんですけど、ここはタテに置いてるから一方を叩いてる男の子の背中が見えるだけで、反対側を叩いてる子は姿がまったく見えませんでした
 大太鼓(太鼓の種類・名称、分かりません)ってたぶん、肉体の逞しい男子が力のかぎりにバチを振り上げて太鼓を叩くっていうのが1つの見せ場なんじゃないかなと思うのですが( 日本福祉大の大太鼓の演奏者は、半裸…というか上半身は背中が開いてる金太郎の前掛けみたいなのだったので、逞しい二の腕とか見せつつ、全身全力で演奏してるのがすごく良く分かって迫力がありました)、何故に太鼓で人を隠す……?
 でもその大太鼓の前で、半円形に5個くらい太鼓を並べたのを1人で叩いてる男の子は充分見せ場があり、大太鼓よりそっちが主役だったのかなーとも思います……が、よく分かりません

 休憩をはさんで、続いては京都府立鴨沂高等学校による能「船弁慶」、京都府立嵯峨野高等学校による狂言「酢薑」の発表でした。
 どちらもプロの指導を受けていて、羨ましいかぎり
 たぶんあれ、衣装も本物なんじゃないかな……?
 すごくね、その取り組みと、一生懸命に稽古しているところはすごいと思う。
 うん、本当に。
 ただ……。
 ただね、あのね、これは……演目のチョイスが失敗なんじゃないかと思うんだ……
 ごめんなさい。
 能ってさ、ものすごく熟知してる人じゃないと、何言ってるのか聴き取るのは初心者にはほぼ無理だと思うんだ……。
 何言ってるのか分からない、話の筋、場面が分からない、結局何をしているのか分からない、となったら観客はおいてきぼりになっちゃうよ……。
 その証拠に、公演終わってからも会場には「え……と、拍手……するの?? 終わったの??」な空気が流れてたし……。
 だったらこうもっと視覚に訴えられる土蜘蛛とかした方が、分かりやすくアピール出来たんじゃないかなぁ…と素人は考えるのですが、如何でしょう??
 狂言もね……。
「す」と「から」のダジャレ合戦だって解説読んでたからちょっとクスリときたけど……。
 そもそも「薑(はじかみ=ショウガのことらしい)」なんて、読めない・意味が分からない言葉がタイトルになってる時点で敬遠されそうな気が……。
 それとも今の高校の教科書には載ってるとか……?
 狂言だったら、もっと能よりも分かりやすく(とっつきやすく)笑えるものがたくさんあると思うんだ……!
 なのに……
 笑いも起こらず、「何が面白いんだろう……?」な空気が流れる狂言なんて初めて観たよ……。
 せっかく全国の高校生たちが伝統芸能を身近で魅力あるものだとアピールしてくれたのに、ここへきて「能」「狂言」が「やっぱり敷居が高くて教養や素養がないと楽しめないわけの分からんもの」扱いされるのが……非常に悔しいというか……。
 うーん、高校生に指導するにあたって、作品の難易度とかから演目を決めたのかな??
 とにもかくにもちょっと残念でした……。

 最後に、特別招待の福島県立安積黎明高等学校(合唱)について。
「くちびるに歌を」と「瑠璃色の地球」の2曲を歌ってくれました。
「瑠璃色の地球」は、クラブソングだそうです……が。
 長らく女子高だったという歴史のためか、「くちびるに歌を」は混声で歌ったのに、クラブソングでは男子が撤退して女声のみで歌うという。
 いやいや、共学になった時点でクラブソングも混声で歌えるように編曲してあげようよ!笑
 なんだか笑ってしまいました。
 そういや朔の高校時の合唱部にもオリジナルのクラブソング(とは呼んでなかったけど)がありましたが、そのタイトルが「音楽部賛歌」で、「今は“音楽部”じゃなくて“合唱部”なのになー」と常々思っていたのを思い出しました。
 伝統って、それで当たり前だから、当人たちは変えようという意識がなかなか働かないのかもしれませんね。笑
 そういえば“CMI”っていう略称もあったなと久々に思い出しました。
 今でも使ってるのかな……。
 話を戻しますが、確か「瑠璃色の地球」って松田聖子さんの歌でしょ。
 朔たちも合唱で歌いましたよー
 懐かしすぎて、しかも歌ってるのがあの旧安積女子ということもあり、また泣いてしまいました。
 そして安積黎明の歌声を聞いて、やっぱり音の強弱・大小は大切だと再確認。
 盛り上がるところがどこって、そりゃやっぱり声量が出てるところなんですよ。
 第1部で京都教育大付属も合唱を披露してくれましたが、安積黎明に比べると圧倒的に声量が少ない。
 響きが綺麗なだけじゃ、やっぱ勝てないんだなぁ……。
 しかも安積黎明は、声量を大きくしても暴走しない。
 しっかりお腹で支えてコントロール出来てる。
 勝てないんだよなぁ……。
 はぁ……。
 すごいよなぁ……。
 今思うと朔たちは、声量を大きくすると結構暴走してたかも。笑
 そりゃ勝てませんわ。笑

 まぁそんな感じで、懐かしい教え子に会えたり思い入れのある高校の演奏を聴くことが出来、若い力に圧倒され感動させられた1日でした。
 毎日毎日暗いニュースが多い中で、若い高校生の子たちが震災復興に向けて「思いやりの心を大切に」とか「伝統を守り伝えていきたい」とか言ってるのを聞くと、こちらが励まされてしまいます。
 そうか、それだけ朔が年を取ってしまったってことなのか……。
 年を取ると涙腺が弱くなっちまってねぇ……。
 来年は明るい年に、若者たちが何の心配もなく過ごせる年になると良いなぁ。

 ちなみに、一度記事が消えてしまったせいで心が折れた朔さんは出場校すべてについて感想を書き直すのを断念してしまいましたが、ご了承下さいませ。
 公演だけでなく、呈茶とかシクラメンの提供とか、いろんな高校が運営に携わっていました。l
 どの高校も輝いてました!
 顧問にガミガミ言われるよりも、他校の同年代の人たちがどんなふうに輝いてるかをその目で見る方がやる気も向上心も出てくると思います。
 そういう意味でも、なかなか全国大会まで上がれない子たちにこういった場で全国レベルの公演を見せてあげるのは非常に有益だと思います。
 井の中の蛙にならず、外の世界から常に刺激を受け、切磋琢磨していけますように。

 では。
 

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