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ここは朔が支配人を務める劇場《閑古鳥の啼く朝に》のサロンです。上映案内から、日々のつれづれ事まで。          のんびりまったり更新中。renewal:07/05/02
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2024.05.07 (Tue)
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~エイプリル・フール 即興SS~

『聖家族』のエピローグ後から、『歳の差ひとつ。』の間のお話です。

 登場人物紹介は、コチラを参照して下さい。⇒コチラ

 では以下は▼の折りたたみで。

■その1 アキラと宮坂(元クラスメイト)
「宮坂。いつも聞きたがってた言葉、今日はやっと言う事が出来るよ。『宮坂、大好きだよ』」
「姫……。その満面の笑みがまぶしいよ……」涙

■その2 アキラと咲枝(元クラスメイト)
「それで、『“本当は男の子でした”っていうのは実はウソだった』っていうオチはないのね?」
「あのね、咲枝……。今の僕(髪切った&男子制服)を見てもまだそんなこと言うの?」
「惜しいわねぇ。こんなに美少女なのに」
「……咲枝、最近宮坂に毒されてきてない……?」汗

■その3 アキラと鳴瀬(義父)
「ア、アキラ君! きょきょきょ今日は、そのっ、えーと…! あー…、天気予報によれば、積雪量100%って……っ」
「お義父さん……。今日はたしかにエイプリル・フールだけど、別に無理してウソ吐く必要はないんだよ?」
「えっ、そうなの?! だって昔西岡が、必ず1つはウソ吐かなきゃって……」
「(この人、騙されてる……)というのが、僕のウソでしたっ。お義父さん引っ掛かったー!」
「あ、あれ……? あ、やられたなー、もう」
「(積雪量100%って何だよ、一体……)」ほのぼの

■その4 アキラと西岡(鳴瀬の大学からの友人)
「貴方、昔義父さんに“エイプリル・フールには必ずウソを吐かなきゃいけない”って教えたそうですね」
「そうだったかな? まぁそんな古い話は置いておいて。それより来週の入学式、鳴瀬も学校に行くって言ってたぞ」
「そんなウソに僕が引っ掛かるとでも思ってるんですか? 大体僕は2年生への編入であって、新入生じゃないんですから。どうして保護者の参列が必要なんですか」
「知るか、そんなことは本人に言え」
「ってまさか。……本当なんですか?」
「さぁな」ニヤニヤ

■その5 アキラと小林(鳴瀬・西岡の大学からの後輩)
「あ。アキラ君。そういえば来週、」
「小林さん! 来週の入学式、お義父さんも来るつもりって本当ですかっ?」
「あれー? 先輩、アキラ君には内緒で驚かせるつもりって言ってたのに、話しちゃったんですか?」
「(絶句)……。まさか本当だったとは……。あの人ならやりかねないとは思ったけど……っ」
「実は、わたしも誘われてるんですよー」
「はっ?!」
「今度創るゲームは、学園ファンタジーにしようってことで、ついでにいろいろ内部を見せてもらえないかなーと思うんですよね」
「あ、そういう……」
「でも先輩と並んで保護者席に座るなんて、何だかテレちゃいますね」
「(この人も、どこまで本気なんだか……)」悶々

■その6 アキラと潤平&仁(アキラの中学時代の友達)
『もしもーし! 俺やで、俺! 俺俺!ってオレオレ詐欺かーい!』
『もしもしアキラ? 久しぶり。元気だった?』
「うん。仁たちも元気そうだね」
『当ったり前田のクラッカーや!! そんなことよりアキラっ、今日は1つ、ジューダイ発表があるんや!!』
「何? ついに潤平と綾香が付き合いはじめたの?」
『ぐッ?! ……ぁあ、そうやで! 今日はその報告やッ! 3人の中で誰が一番にカノジョが出来るかってゆーあの賭け、俺の勝ちやな!!』
『(うわー、潤平ったらまた見事にノセられちゃってるよー……。それにしてもアキラ、綾香ちゃんと連絡とったんだ。良かった)』
「へー、そうなんだ。実は昨日綾香から電話があって、今週末に一緒にお花見行こうって誘われてるんだけど」
『んなッ?!』
「でも潤平がカレシじゃ、邪魔しちゃ申し訳ないな。あとで綾香には断りの連絡入れとかなきゃ」
『ままま、待てっ! ななな何やったら、みんなで一緒に…!!』
「くすっ。その方が楽しそうだね。宮坂たちも誘ってみるよ」
『お、おぅっ。やっぱ花見は大勢の方が盛り上がるしな!』
「うん、じゃあまた週末に。綾香に宜しく」
『は、ははっ。任せとけ?!』
『(うわー。騙した方が哀れに見えるのって、初めて見たかも……。アキラも時々腹黒いからなぁ)』哀

 「潤平、あんなこと言っちゃって良かったの?」
 「うううっ。やっぱ綾香のヤツ、アキラのこと好きなんかなぁ?」
 「それこそ今更でしょう」
 「くっそー! よっしゃ、花見の時こそ告ったる!! 仁、おまえはアキラが邪魔しに来んように見張っとけよ!」
 「アキラはそんなことしないと思うけど……。まぁ頑張ってね」
 「うぉーーー!! 今年こそカノジョゲットじゃーーーー!!」

■おまけ アキラと宮坂
「あ、宮坂。今週末だけど、暇?」
「今週末…? 特に予定はなかったと思うけど」
「そ。じゃあ神林までお花見に行くから。空けといて」
「神林って……。もう大丈夫なのか?」
「大丈夫って何が?」
「いや、それは……。分かった。俺も一緒に行くよ」
「うん。さっき咲枝も誘ったから」
「はは。細田はあの美術館がお気に入りみたいだったからな。……ってごめん、禁句だった」
「はぁ……。ヒトがせっかく忘れようと努めてるのに、どうしてそういちいち蒸し返すのかな」
「ごめん……。でも姫、本当にもう大丈夫なのか?」
「……分からない、自分でも」
「…………」
「……っ何だよ、その可哀想なモノを見る目っ? 分からないからこそ、おまえと一緒に行くんだろっ!?」
「はっ! デレた?! 姫、教えてくれ。これが世にいう“ツンデレ”というものなのか、そうなのか?! 今の姫のセリフに、こう胸が、」
「わーっ、わーっ、わー! 何恥ずかしいこと大声で言ってるんだよっ?! 僕はおまえのことなんか、大ッ嫌いなんだからなっ!!」

 終幕

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