ここは朔が支配人を務める劇場《閑古鳥の啼く朝に》のサロンです。上映案内から、日々のつれづれ事まで。 のんびりまったり更新中。renewal:07/05/02
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
金木犀の季節ですね……
朔は銀木犀の方が好きですが、金木犀も好きです。
この季節になれば、必ず思い出すのは幼稚園の頃のこと。
朔は年長さんの1年しか通いませんでしたが……
今思えば、かなりの問題児だったようです(笑)
社会のルールをいろいろ知らなかったんです、ハイ。
先生、ごめんなさい。
極めつけはなんと言っても、たぶん遅刻してない日がなかったことでしょうね。
母が妹を出産する為、朔の面倒を見られないからという、かなり身も蓋もない理由から
幼稚園へ通うことになった朔は、当然のことながら、毎日の送り迎えをしてもらってませんでした。
毎朝1人で通い、友達と途中まで一緒に帰る。
その繰り返し。
だからなのか、どうなのか、
朔は「遅刻」という概念がありませんでした。
ってゆーか、何時までに来いって約束があること自体、知りませんでした。
毎朝、余裕を持って送り出してもらってたと思うのですが、
気まま~に道草して、
本当は毎朝、先生が門のところに立って挨拶をしてたみたいなんですけど、
そういえば一回も見たことないなぁ……と(笑)
特に、この季節。
毎朝のように、金木犀を拾い集めては、遅刻してました(笑)
通園路の途中に(赤の他人の)家があって、塀を乗り越えて金木犀が枝を伸ばしてたんです。
それで、ほろほろと橙色の花が、塀の下に半円形にきれいに広がっていて……
それを、一生懸命ハンカチの上に拾い集めてました(笑)
でも、すぐに乾燥しちゃうから、次の朝もその次の朝も……
そりゃ遅刻するわ、って感じですね。
でも、なぜか遅刻を怒られた記憶がないんですよね。
本当に怒られたことがないのか、
はたまた怒られてるのも解らないほど、人の話を聞いていなかったのか。
……たぶん後者かな……
かなり、わが道をゆく子供だったようです。
う~ん、幼稚園の先生も大変ですね!
今日は久々のバイトでした。
お客様は
ドイツ、アメリカ、ポルトガル、ポーランド、スペイン、フランス、京都(笑)
からのお越しでした。
総勢15名様。
本当にいい方たちばかりで。会話も弾み、お菓子まで頂き(笑)、楽しかったです。
朔の流暢とは言えない英語を、ポルトガルからお越しの女性に通訳して下さった、
親切なドイツ人のお兄さん! ダンケシェ―ン!
京都からお越しの(笑)お客様も、外国の方に囲まれて、
「普段できへん体験やったわ~」と大満足のご様子でした。
いいですね☆ 京都にいながら、世界中の人と出会えます♪
表にも時々書いてますが、このバイトを始めてからむしょうに語学熱が上がり、
特にスペイン語とイタリア語圏のお客様には、試してみたくてしょうがなくなります(笑)
語学ってやっぱり、強制的に習うよりも、自発的にやった方が楽しいですよね♪
そういう朔は第二外国語で中国語をやりましたが……
正直申しまして、バイト先に来るのって、華僑の方たちが圧倒的に多いです。
そういう方は、決まって英語です。
(今日のアメリカからのお客様は中国系の方でした)
中国語を話す機会がありません……
もう忘れました……
今日で祇園甲部の温習會も終わり、花見小路には芸妓のおねえさん方がたくさん歩いてはりました。
いいな~、朔も一緒に写真撮ってもらいたいーーーーッ!!
と思いつつも、そんなことは言えず(好きすぎて近寄れないというジレンマ)。
はぁ。片思いってつらいなぁと噛み締めました。
そんな朔に向かってシャッターを切る外国人サンに、朔はどうしたらいいんでしょう?
「朔は舞妓ではありません。お仕込みさんでもありません。一般人です」
といちいち言うのは、彼らの幻想を打ち砕く行為でしょうか。
でも、「舞妓とはこういうものだ」という誤解を世界中に発信するのもどうかと……
たんに着物の人を撮りたいだけならいいんですけど。
(あんまりよくないけど)
どうせなら、声を掛けてもらって、どこの国から来たのか教えてもらって、ついでにその国言葉をいくつか教えていってくれないかな~(笑)
それで記念に撮るのなら、こんなに後味わるくないだろうな~。
ついつい脈絡もなく長くなってしまいました。
ではこのへんで。
朔は銀木犀の方が好きですが、金木犀も好きです。
この季節になれば、必ず思い出すのは幼稚園の頃のこと。
朔は年長さんの1年しか通いませんでしたが……
今思えば、かなりの問題児だったようです(笑)
社会のルールをいろいろ知らなかったんです、ハイ。
先生、ごめんなさい。
極めつけはなんと言っても、たぶん遅刻してない日がなかったことでしょうね。
母が妹を出産する為、朔の面倒を見られないからという、かなり身も蓋もない理由から
幼稚園へ通うことになった朔は、当然のことながら、毎日の送り迎えをしてもらってませんでした。
毎朝1人で通い、友達と途中まで一緒に帰る。
その繰り返し。
だからなのか、どうなのか、
朔は「遅刻」という概念がありませんでした。
ってゆーか、何時までに来いって約束があること自体、知りませんでした。
毎朝、余裕を持って送り出してもらってたと思うのですが、
気まま~に道草して、
本当は毎朝、先生が門のところに立って挨拶をしてたみたいなんですけど、
そういえば一回も見たことないなぁ……と(笑)
特に、この季節。
毎朝のように、金木犀を拾い集めては、遅刻してました(笑)
通園路の途中に(赤の他人の)家があって、塀を乗り越えて金木犀が枝を伸ばしてたんです。
それで、ほろほろと橙色の花が、塀の下に半円形にきれいに広がっていて……
それを、一生懸命ハンカチの上に拾い集めてました(笑)
でも、すぐに乾燥しちゃうから、次の朝もその次の朝も……
そりゃ遅刻するわ、って感じですね。
でも、なぜか遅刻を怒られた記憶がないんですよね。
本当に怒られたことがないのか、
はたまた怒られてるのも解らないほど、人の話を聞いていなかったのか。
……たぶん後者かな……
かなり、わが道をゆく子供だったようです。
う~ん、幼稚園の先生も大変ですね!
今日は久々のバイトでした。
お客様は
ドイツ、アメリカ、ポルトガル、ポーランド、スペイン、フランス、京都(笑)
からのお越しでした。
総勢15名様。
本当にいい方たちばかりで。会話も弾み、お菓子まで頂き(笑)、楽しかったです。
朔の流暢とは言えない英語を、ポルトガルからお越しの女性に通訳して下さった、
親切なドイツ人のお兄さん! ダンケシェ―ン!
京都からお越しの(笑)お客様も、外国の方に囲まれて、
「普段できへん体験やったわ~」と大満足のご様子でした。
いいですね☆ 京都にいながら、世界中の人と出会えます♪
表にも時々書いてますが、このバイトを始めてからむしょうに語学熱が上がり、
特にスペイン語とイタリア語圏のお客様には、試してみたくてしょうがなくなります(笑)
語学ってやっぱり、強制的に習うよりも、自発的にやった方が楽しいですよね♪
そういう朔は第二外国語で中国語をやりましたが……
正直申しまして、バイト先に来るのって、華僑の方たちが圧倒的に多いです。
そういう方は、決まって英語です。
(今日のアメリカからのお客様は中国系の方でした)
中国語を話す機会がありません……
もう忘れました……
今日で祇園甲部の温習會も終わり、花見小路には芸妓のおねえさん方がたくさん歩いてはりました。
いいな~、朔も一緒に写真撮ってもらいたいーーーーッ!!
と思いつつも、そんなことは言えず(好きすぎて近寄れないというジレンマ)。
はぁ。片思いってつらいなぁと噛み締めました。
そんな朔に向かってシャッターを切る外国人サンに、朔はどうしたらいいんでしょう?
「朔は舞妓ではありません。お仕込みさんでもありません。一般人です」
といちいち言うのは、彼らの幻想を打ち砕く行為でしょうか。
でも、「舞妓とはこういうものだ」という誤解を世界中に発信するのもどうかと……
たんに着物の人を撮りたいだけならいいんですけど。
(あんまりよくないけど)
どうせなら、声を掛けてもらって、どこの国から来たのか教えてもらって、ついでにその国言葉をいくつか教えていってくれないかな~(笑)
それで記念に撮るのなら、こんなに後味わるくないだろうな~。
ついつい脈絡もなく長くなってしまいました。
ではこのへんで。
『テレヴィジョン・シティ』(長野まゆみ氏)、読み終わりました。
なんとういうか……力の抜ける思いです。
悲しい、淋しい、切ない、無力感……
そして、どうしようもなく美しい……
そんな思いが体の中を駆け巡ります。
この本は、本当にどうしてもどうしても大好きで、
読んだ後はなかなかその世界観から抜け出せません。
「どうして、どうして、」と、そんな言葉ばかりが頭の中をぐるぐる回ってます。
本当に、どうして……
何度読んでも、あの、ラストの迎え方が果たしていわゆる「幸せ」と呼べるものなのか、
わかりません。
それ以前に、あのラストが意味するモノが何なのか、朔には未だにわかりません。
ラストだけに関わらず、物語は様々な「謎」の上に成り立っていきます。
というもの、主人公のアナナスは、無自覚の記憶喪失者なんです。
それも、突然の意識の遮断の繰り返し。
そんな彼の視点で物語は進行するので、当然物語には不可解な部分が多く……
あえて、そんな部分に直接の答えは書かれていません。
何気ない会話や、情景描写から、その答えを可能な限り拾っていくのですが、
果たしてそれが「正しい」答えなのか、それはわかりません。
むしろ、読んだ人の数だけ解釈の数はあるのだと思います。
朔はアナナスとイーイーの関係に重点を置いて読むのですが、
人によっては、ビルディングの機能に重点を置いて読む人もいるかもしれませんし、
《生徒》とテレシネマの関係について関心を持って読む人もいるかもしれません。
とにかく、幻想の上に幻想を重ねるようにして進行していく中で、
それまで事実と受け止めていたことも、ある時にひっくり返り、
二転三転としていく中で、
イーイーが……
彼が本当に望んでいたこと、それが意味すること、
その真の意味を、朔は掴みきれずにいます。
あの言葉……
彼の望みが叶った時、それが何だというのでしょう?
朔には、その価値がわかりません。
あの言葉……
それでも、意味ははっきりとわからないにも関わらず、
それでも朔は、あの言葉に胸が鷲掴みにされたような苦しさを覚えるのです。
最後にイーイーがアナナスに宛てた、最初で最後の手紙。
最初の、呼びかけの部分だけでも、悲しくて悲しくて、どうしようもなくなります。
そして、イーイーが以前
「手紙に真実を書く必要はない」
と言っていたのを思い出し、
さらにさらに、どうしようもなくなるのです。
どうして、ここまで惹きつけられるのか、自分でもわかりません。
でも、海を見る度に、
崩壊の進むビルディングから碧い惑星を憧れ続けたアナナスのこと、
そしてイーイーのことを思い出すのです。
わからないことだらけの物語。
一見無駄にも思える、長い長いママやパパへの手紙、
微に入り細にわたる、ビルディングの描写。
しかし、それすら嘘かも――
何一つ自信を持って語ることはできない物語だけれど、
朔はこの小説が大好きです。
これからも、何度となく読み返すと思います。
そして、読む度に深い深いため息をつくと思います。
いつか、何かをつかめる日がくるのでしょうか。
誰か、この小説を読んだという方がいれば、ぜひ感想を聞かせて欲しいです。
あのラスト、どうなってゆくのでしょう……
ではでは。
なんとういうか……力の抜ける思いです。
悲しい、淋しい、切ない、無力感……
そして、どうしようもなく美しい……
そんな思いが体の中を駆け巡ります。
この本は、本当にどうしてもどうしても大好きで、
読んだ後はなかなかその世界観から抜け出せません。
「どうして、どうして、」と、そんな言葉ばかりが頭の中をぐるぐる回ってます。
本当に、どうして……
何度読んでも、あの、ラストの迎え方が果たしていわゆる「幸せ」と呼べるものなのか、
わかりません。
それ以前に、あのラストが意味するモノが何なのか、朔には未だにわかりません。
ラストだけに関わらず、物語は様々な「謎」の上に成り立っていきます。
というもの、主人公のアナナスは、無自覚の記憶喪失者なんです。
それも、突然の意識の遮断の繰り返し。
そんな彼の視点で物語は進行するので、当然物語には不可解な部分が多く……
あえて、そんな部分に直接の答えは書かれていません。
何気ない会話や、情景描写から、その答えを可能な限り拾っていくのですが、
果たしてそれが「正しい」答えなのか、それはわかりません。
むしろ、読んだ人の数だけ解釈の数はあるのだと思います。
朔はアナナスとイーイーの関係に重点を置いて読むのですが、
人によっては、ビルディングの機能に重点を置いて読む人もいるかもしれませんし、
《生徒》とテレシネマの関係について関心を持って読む人もいるかもしれません。
とにかく、幻想の上に幻想を重ねるようにして進行していく中で、
それまで事実と受け止めていたことも、ある時にひっくり返り、
二転三転としていく中で、
イーイーが……
彼が本当に望んでいたこと、それが意味すること、
その真の意味を、朔は掴みきれずにいます。
あの言葉……
彼の望みが叶った時、それが何だというのでしょう?
朔には、その価値がわかりません。
あの言葉……
それでも、意味ははっきりとわからないにも関わらず、
それでも朔は、あの言葉に胸が鷲掴みにされたような苦しさを覚えるのです。
最後にイーイーがアナナスに宛てた、最初で最後の手紙。
最初の、呼びかけの部分だけでも、悲しくて悲しくて、どうしようもなくなります。
そして、イーイーが以前
「手紙に真実を書く必要はない」
と言っていたのを思い出し、
さらにさらに、どうしようもなくなるのです。
どうして、ここまで惹きつけられるのか、自分でもわかりません。
でも、海を見る度に、
崩壊の進むビルディングから碧い惑星を憧れ続けたアナナスのこと、
そしてイーイーのことを思い出すのです。
わからないことだらけの物語。
一見無駄にも思える、長い長いママやパパへの手紙、
微に入り細にわたる、ビルディングの描写。
しかし、それすら嘘かも――
何一つ自信を持って語ることはできない物語だけれど、
朔はこの小説が大好きです。
これからも、何度となく読み返すと思います。
そして、読む度に深い深いため息をつくと思います。
いつか、何かをつかめる日がくるのでしょうか。
誰か、この小説を読んだという方がいれば、ぜひ感想を聞かせて欲しいです。
あのラスト、どうなってゆくのでしょう……
ではでは。